ヨーロッパに留学していたときに驚いたことの1つが生理用品の違い。友人たちとドラッグストアに買い物に行ったときに見つけたのが「月経カップ」です。
じょうごのような形をしたシリコン製のもので一見何なのか分からなかったのですが、一緒にいたアメリカ人やフランス人の女の子たちは普通の反応。よくよく聞いてみると結構浸透しているようで、友人の中に使ったことがある子もいることが分かりました。
この記事では日本であまり見かけない「月経カップ」のメリットとデメリットを紹介します。
目次
日本の生理用品シェアはナプキンが圧倒的に高い
ナプキンの使用率は68.0%
日本国内における生理用品の使用状況に目を向けてみると、最も多いのはナプキンで7割近くの人に使われているそう(1)。ドラッグストアやスーパーに陳列されているのもナプキンばかりだということを考えると納得の結果です。
そういえば女子校に通っていたときも9割のクラスメイトがナプキンを使っていたし、企業から試供品として配られていたのも他の生理用品ではなくナプキンばかりでした。
タンポンや布ナプキンは少数派
ナプキンの次に利用者が多いのはタンポンで21.6%、後を追う布ナプキンは5.3%の女性から支持を得ています。私の周りでは水泳やバレエなどの運動をしている子がタンポンを使っていた印象です。
それぞれの生理用品に装着感や通気性など良い点と悪い点がありますが、ナプキンとタンポンに次いで登場した月経カップは従来の製品が克服できなかったデメリットもカバーしていると注目されています。
月経カップのメリット
海外の女子たちには馴染みのある月経カップ。そもそも日本では店頭販売がほとんど無くオンライン販売が中心なので、知っている人は多くないはずです。
月経カップ(げっけいカップ)とは、ナプキン、タンポンに替わる生理用品である。(中略)鈴の形をしていて、タンポンと同じように膣の中に入れて使用する。
Wikipedia-月経カップより引用
生理のにおいが軽減
個人的にも1番気になるのは生理中のデリケートゾーンのにおいです。少し鉄っぽく生臭いような嫌なにおいの原因は主にムレと経血の酸化によるもの。

月経カップを装着していると血はそもそも外に排出されないつくりになっているので、気になるにおいが軽減されるのです。
デリケートゾーンがムレない
生理中は下着の中のムレが気になりますよね。最近ではコットン100%など質の良さを売りにしている商品も見かけますが、厚みのあるナプキンを着けて活動しているとどうしても空気や汗がこもってしまいがち。
月経カップは膣内に入れて使うため、下着の内側は普段と変わらない状態で過ごすことができます。
交換の頻度が少ない
月経カップは1度挿入してから約8〜12時間は交換が必要ないと言われています。半日も月経カップに任せっきりでいいとなると、仕事やお出かけの最中でも生理を気にせず過ごせるのが嬉しいですよね。
繰り返し使えて経済的
月経カップの大きな特徴の1つは容器を繰り返し使えるところ。同じ周期内なら水道水で経血を洗い流して、再び使うことができます。生理が終わったら石鹸で消毒殺菌してよく乾かし、また次の月に利用可能。
メーカーによって多少の差はありますが10年はもつと言われています。日本で購入できる月経カップ1つの値段は大体4000円〜6000円なので、1年あたり500円前後の出費で収まりますね。
月経カップのデメリット
月経カップにもいくつか注意しなければいけないことがあります。
外出先での交換が大変
ナプキンと違い月経カップは膣の中に直接装着するため、カップに溜まった経血を取り替えるときに手が汚れてしまいます。自分の排出物とはいえ、特に生理前半はしっかり付着してしまうので抵抗感を示す人もいるかもしれません。
また外出先のトイレで交換する場合はティッシュで拭いたり水を持ち込んで洗ったりする必要があり、ハードルがちょっと高めです。
装着が難しい
月経カップを着けるときは、中で広がるようにシリコン製容器を折りたたんで膣に入れます。慣れないうちはこの手順が難しくずれてしまうことも。
大量に漏れることはあまりないですが、おりものシートや薄型ナプキンと併用するのが安心です。
お腹に圧迫感がある
人工物を膣内に入れることになるので、圧迫感や違和感を覚える人も多いようです。これも慣れの問題が大きいとは思いますが、気分が落ち着かない状態が続くのは本末転倒ですよね。
出血量が多い生理初期だけのカップ使用など、体調に合わせるのもいいと思います。
まとめ
海外の友人たちも使っていた月経カップ。他の生理用品と同じようにメリット・デメリットはありますが、気になるにおいを抑えられるのはありがたい。
初期費用は多少かかってしまいますが、今使っている製品がしっくりきていないのなら月経カップを試してみるのもおすすめです。
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