私は物心ついたときから汗っかきで、教室にクーラーが無かった小学校・中学校は特に神経をすり減らしていました。特に汗をかくと肌にぴったりくっつく制服の白シャツは苦手で、着ているうちに襟やわきの部分にうっすらと黄ばみが広がることも。
わきがかな?と疑ったこともありますが、家系的にもわきが体質はおらず耳垢も乾性でどうやら違う様子。私服だとあまり汗じみ・黄ばみは気にならなかったので、原因は服にありそうです。
この記事では暑い夏を快適に乗り越えるために汗っかきにおすすめな素材を紹介します。汗を上手く逃がしてくれる服を着て、快適に過ごしましょう。
目次
化学繊維の服は臭いやすい
繊維の中には大きく天然繊維と化学繊維の2種類があります。
一般的に化学繊維の方が体臭を引き起こしやすいと言われていて、私が悩んだシャツもまさにツルツルとしたポリエステルで作られたものでした。
主な化学繊維:ナイロン、アクリル、ポリエステルなど
密度が高く通気性・吸湿性に欠ける
科学繊維の特徴として糸と糸の間がつまり、密度が高いことが挙げられます。
風通しが悪く湿気も吸収しづらいため、かいた汗は行き場をなくしてしまうのです。服の下にとどまった汗は皮膚の常在菌に分解され、蒸れて不快なにおいを発するようになります。
静電気が起こりやすい
吸湿性が低いために帯電しやすいのも科学繊維の特徴です。異素材の組み合わせは静電気を起こしやすいと言われ、ポリエステルとナイロンは特に相性が悪いそう。
参考 暮らしの知恵 静電気と無縁に服を着こなしたいNIKKEI STYLE静電気が起きるとほこりやゴミを集めやすくなります。そこに服の内部にかいた汗が加わると雑菌の繁殖が促され、においの原因が作られてしまうというわけです。
じわじわかく汗には天然繊維がおすすめ
化学繊維に対して天然繊維は通気性・吸湿性に優れていて、汗をかいても上手く空気中に発散してくれます。特に麻のパリッとした生地は肌にも張り付かず、見た目にも涼しげですよね。
主な天然繊維:麻(リネン)、木綿、シルクなど
通気性・吸湿性に優れる
天然繊維の特徴が、化学繊維とは対照的な優れた通気性・吸湿性。
例えば綿素材の断面を見てみると、繊維の中央に穴が空いているのが分かります。この穴が風の通り道となり、汗の蒸発に一役買っているのです。
大量の汗(水分)に弱い
もちろん天然繊維も完璧なわけではなく、水に弱いというデメリットがあります。
あれ?吸湿性が高いんじゃなかったっけ?と思うかもしれません。天然繊維は蒸気状の汗をうまく乾燥させてはくれますが玉のような大量の汗には向きません。
水分を取り込みすぎると上手く空気中に発散しきれず、繊維の中に溜め込んでしまいます。多量の汗の付着や洗いすぎによるヨレ・シワなどの型崩れが起こってしまうことも。
汗っかきにおすすめな化学繊維も
汗やにおいの大敵である化学繊維。完全に避けるべき存在かと言われれば、実はそうではありません。
化学繊維の中には「合成繊維」「半合成繊維」「再生繊維」などの区分がありますが、特に再生繊維は天然の成分に近いと言われています。
レーヨンなどの再生繊維
レーヨンは木材パルプを原料とした再生繊維。高級感のあるなめらかな生地はスカートやジャケットの裏地によく使われていますね。
レーヨンの吸湿性は天然繊維にも近く、暑い日にじっとりとかくような蒸気状の汗を吸収してくれます。吸収された汗が気化するときにエネルギーとして熱を使うので、体温が下がり清しく感じる効果があるそう。
あまり聞きなれないですが、キュプラもよく似たレーヨンと同じく高い吸湿性が特徴です。綿の花を摘んだ後に残った細かい繊維で作られます。
なめらかな肌触りでしっかり強度もあるため、ブラウスなどの服に使われることも。シワになりにくいのも嬉しいところです。
レーヨン・キュプラが使われる主な衣類:コートやジャケットの裏地、下着、ブラウスなど
吸水性×ドライ素材が汗っかきにおすすめ
最近では化学繊維の目の詰まりを広げて風通しをよくした夏物が販売されていたり、速乾性に優れる下着の開発が進んでいたりと選びようによっては化学繊維も汗っかきの味方です。
特に吸水性に優れたレーヨンやキュプラなどの再生繊維×ポリエステルなどのドライな質感の合成繊維を組み合わせはおすすめ。肌に密着する内側部分では汗を吸収し、外側では水分を発散させることができます。
参考 <br /> 快適素材で、効率よく汗を蒸発WACOAL BODY BOOKまとめ
わきのにおいの原因になってしまう汗。これから暑くなって肌のベタつきが気になる季節ですが、上手に服選びして快適に過ごしたいものです。
- ポリエステルなどの化学繊維は汗がこもって臭いやすい。
- じっとりかく汗には麻やシルクなどの天然繊維がおすすめ。
- 化学繊維の異素材組み合わせは汗っかきの下着に最適。
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